新しく始まるツアーは LAST TEENAGE APPEARANCE というタイトルで意味通り十代最後のコンサートツアーということだ。
ツアーは11月から始まり、目玉となるのはツアー序盤の東京公演、11月14日、15日代々木体育館での2Daysのコンサートで収容人数は総ざらいで1万5000人というところ。
それを2日もやることになる、3万人とはまた人数にしてみれば尾崎の自己の記録を更新することになる。
大阪球場とはまた違う観衆を前に尾崎はステージに立つが、思えばこの数ヶ月前、1月の尾崎はまだ初のホールコンサートツアーを行っている最中で、日本青年館という一つのステップを踏み出したばかりのところにいた。
そのことも思えば鴇田氏曰くこの暴挙に踏み切った、理由をさがさねばらないが、一つには人気の沸騰のきっかけとなった、昨年の骨折、「卒業」、「回帰線」のヒットも理由であったであろう。
思っていた以上の高見に登りつつある尾崎であるが、ツアーまでの日もなければその発表と同時に作りつつある、新しいレコードは完成の「か」の字も見えないところである。
ツアーは前述した通り11月から始まる、発売日は11月28日、十代最後の日である。
余談ながら、このツアーはギリギリの開始と同時に、詰められた日程の中で行われてゆく。
最終日は年が明けた元旦、1986年1月1日、福岡国際センターにて行われる。
引き続いてレコードを作る尾崎をツアーというものが今追いかけてきている。
間に合うのか、どうかが周りの抱く思いであった。