唐突だが俺は疲れていた
体もそこそこしかし心が特に酷く重ったるいなにかを抱えていた。
なぜ疲れていたか経緯は省く。
今日は早めに仕事を切り上げて帰ってきた。特に体調が悪いというわけでもない悩みのタネの頭痛もない。
酒を飲んで気の抜けた時間を過ごした。
眠たくなった頃にベッドで横になる。
一度目が覚めた、また寝る。よくあることなんだ。
まだ夢を見る。夢を見ている。
見慣れた道を走る。
その家族は3人で買い物帰りだったのかもしれない。
家族は家に帰るとリビングでくつろぐ。
リビングはいつの間にか俺だけになっていた。
窓の向こうに魔女の格好をしたおふくろがいた、窓にマジックで落書きをしていた。いやそんな格好をする人ではなかったけどハロウィンのシーズンだったから?
俺は窓を開けて後を追う、俺は自分が見えなかったが俺はおふくろから自分の小さな時の姿が映った写真をもらう、手紙をもらう、俺は幾分か自分が今より小さく思えた。
23歳の自分の気持ちのまま小さな自分になって会っていたのかもしれない。
俺を抱きしめてくれた。
疲れてふてくされていた俺はとうとう迎えが来たのかと思った連れて行ってほしいと強く思ったがそうではなかった。
夢はそこでさめた。
俺はまだ生きている