matagorou’s blog 尾崎豊 自由に生きられるかそして感動を得られるか

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OSAKA AGAIN

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1987年 8月3日 大阪球場

1年半の空白を埋めるために始まったツアー序盤に行った。
大阪球場で2度目の単独公演は彼の凱旋ライブにふさわしい場所であった同時に、彼の迷いと抵抗の姿を観衆に見せた大きな場であったと推測する。

最後のSE、INXS の「What you need」がフェードアウトするように終わると、スピーカーからSEは消えて、彼を呼ぶ「OZAKIコール」と歓声が少しずつ聞こえるだけの会場となった。

1曲目の前奏が突如と始まる。

1曲目はこの日から「LIFE」になっていた。
それと同時に、スタンド席からは入り口から歩いてくる尾崎の姿は見えたのであろう。
大きな歓声があがった。

マイクを前に歌いだすと彼の目の前には、アリーナからスタンドまで総立ちで彼を迎えた。
新曲に戸惑いながらも、手拍子を合わせる観客を彼は見ながら歌いとおした。

「1、2、3、4」

というカウントが入ると、2曲目の「DRIVING ALL NIGHT」が始まる。
手拍子も揃って観客も尾崎も熱が入っていた。
馴染み深く、序盤を盛り上げるには最適なロックナンバー。

3曲目の「BOW!」を歌い終えると、彼はローディーから渡された12弦ギターをもってマイクの前へと歩く。

「どうも、お久しぶりです・・・、今日は大阪球場までわざわざようこそ」
たった素朴な一言でも観客は拍手と歓声喝采であった。

4曲目の「街角の風の中」を叫んで歌い終えると、彼は上着を1枚客席に投げ込んだ。
余談ながら真夏の野外ライブであるのに彼はこの日パープルジャケットの下に赤いシャツを着込んで、下着に黒いタンクトップを着ていた。

赤いシャツだけになった尾崎は片手にタンバリンをもって5曲目の「失くした1/2」、「誰かのクラクションを歌い上げる。

7曲目「FORGET-ME-NOT」を歌い始めると、客席から拍手が次々と起こる。
この日の尾崎は1週間ぶりのライブということで、疲れもないように見えたという。
コンディションも良かったのか?いつもよりはよく声が出た。

球場に彼の声が響くと次のバラードナンバーは「ILOVEYOU」だった。
曲が終わると、彼はしゃべりだす。

「こんばんは・・ 最近こんな夢を見た・・・ 冷たく冷えた食べかけのピザを毎日のようにほうばる俺のNYでの暮らしの夢を・・窓の外は花火が打ち上げられていた。遠くの町を眺めようとするとそこには昔の恋人が肩を寄り添い2人で歩いていた・・・

その部屋の窓から外を見ると、そこは雲よりも高いんだ・・覗き込むたびに僕は落ちそうになる・・・
そして何度も冷えたピザを口にほうばる・・・ふと目覚めて・・・・・僕はまたいつものように・・・途切れ途切れの重いとそしてそれを途切れ途切れの時間につなぎ合わせて・・・

そして僕は無足を思い描いた古い地図を広げてみる・・・・・
ひとつ。ひとつを指差しながら・・・・・・僕は思い出じゃない・・・新しいなにかを・・・見つけ出すんだ・・・」

そうつぶやくと、ドラムがリズムを刻みだす、彼は叫ぶ

「セブンティーンズマップ!」
カウントをいれると、彼の「十七歳の地図」この球場に再び展開された。

狼のような野太い声がロックンロールを演じていく、間もなく、10曲目の「路上のルール」が始まると彼は肩で息をしていた。

すぐに「存在」の前奏がはいる。
彼は「受け止めよう!!」と叫ぶと、走り、時には照明のイントレに登って客席のほうへと手を振る。
それは2年前に彼が見せた姿と同じであった。

ハイスクールロックンロールの前奏が始まると彼はいつもと同じようにしゃべりだす。

「俺がNYにいったときの話を聞いてくれるかい、初めてNYにいったとき、初めて友達になったやつにこうゆう風に言われた、‘お前1人で楽しみな‘って最初はそれがどんな意味だかわからなかった・・・

半年くらいして俺が昼間、セントラルパークでハンバーガーを食っているとたくさんの小学生が、
セントラルパークの公園に・・・セントラルパークの公園なんだけどさ・・・・セントラルパークの中に集まってきた・・・・

そしてそいつらは俺を見るなりにこう言ったんだ、DON‘T TOUCH ME ROCK`N`ROLLER・・・
その言葉を聞いたとき思ったんだ、一生ROCKするしかねえって

みんなついてくるかい!? COME ON SAXPHONE 1,2,3,4!!

と言うとサックスが吼える。

「みんな俺が作ったハイスクールロックンロールって曲を知ってるかい?、みんな一緒に歌ってくれるかい? ALL RIGHT

1!!!

2!!!!

3!!!!

と言うと、演奏は少し音が萎えていく・・・
しかし彼は気を取り直して、再びカウントをいれる

1!!!!

2!!!!!!

3!!!!!!!!!!


1,2,3,4!!!

12曲目「ハイスクールROCK`n`Roll」

サビの部分を彼は歌う、‘ロックンロール、踊ろうよ、ロックンロール腐らず、ロックンロール手を伸ばせば自由はあと少しさ。

ピアノに指示を出すと、間奏は延々と続く、ギターを持っては弾き、ハープを吹き彼はよく走った。
ステージに戻ると彼はサビの部分を観客と一緒に合唱する。

‘ロックンロール、踊ろうよ、ロックンロール腐らず、ロックンロール手を伸ばせば自由はあと少しさ~‘

そのから彼はまたしゃべりだす。

「ALL RIGHT、俺がNYにいったときの話の続きだ。毎晩の土曜のブロードウェイってのはたくさんの黒人のニイチャンたちが集まってきてとてもうるさいんだ・・こんなにでっかいラジカセをみんなで持ち合って、みんなでタケノコを踊っているんだ。

‘かって‘を知らない俺はそこを丸腰で1人で歩いていた。すると!・・・通りに立ちはだかっていたのは、2人の黒人にニイチャンだった。
俺は慌てて道を変えた・・ダウンタウンまで歩いていくと・・・・とても冷たい風が吹いていた。ダウンタウンに、歩いてくまでに俺はキラキラと光るアスファルトを見つめているとまるで自分が宙を浮いているような錯覚に陥っていた。

すると突然2人のニイチャンがまた俺を呼び止めた。

‘You Gutter To Fight!」「You Gotter To Fight!‘

そこで俺は10ドルとられた・・・
また通りを歩いていると、今度は薄汚い格好をした、ボロボロのじいちゃんが俺に偽物の金を売りつけようとして・・・そこで俺は100ドルとられた。

通りを歩いていくと、また・・・1人のニイチャンが俺を呼び止めた。

‘ここは俺の縄張りだ!通るんだったら金をだしな!‘

「今度は1人だったんで強気に出た・・ 俺はもう金を持ってないんだ・・・日本語はわからなkった・・・

そこで俺はやつのあとについていくことにした。すると・・・今度はそいつが仲間を3人連れてきた・・・・
そしてそのときの俺の傷跡がまだ頬に残ってる・・・・

そして俺はそのとき心の中でこう叫んだんだ・・・心にむかって叫んでた・・・

‘ロックンロール‘・・・・ロックンロール・・・ロックンロール!、ロックンロール!!

そう言うと彼は観客とひとつになって、曲へとつなげる。

‘ロックンロール、踊ろうよ、ロックンロール腐らず、ロックンロール手を伸ばせば自由はあと少しさ~

COME ON SAXPHONE
とサックス奏者の阿部氏を呼ぶと、サックスの掛け合いがいつものように始まった。

サックスが何度も轟くと曲は終わった。
ベースが前奏を弾き始めている。

13曲目「Scrambling Rock`n`Roll」で彼は叫ぶと間奏で倒れても歌い続けた。
曲が終わるとすぐさま次の前奏がピアノで弾き始められる。

14曲目「核」・・・・

間奏の語りで彼は言う。

「俺の事なんて良いんだよ・・・・お前が言う程不自由でもなければ・・・自由でもない・・・・
わかった顔なんてすんなよ・・・・自由かい・・・・君を守りたいんだ・・・・ねぇ・・ねえ・・・・・・」

彼の叫びが何度も響く・・・観客は彼がギリギリの地点でいるように見えたことであろう。
曲は終盤、金属音で〆られる・・・多くの拍手が鳴り響いた。

15曲目「街路樹」のイントロが奏でられる。

‘甘えるのが下手なROCK`n`ROll‘彼は力強く訴えるようにうたう。
彼もピアノもとても落ち着いていた。

外れる手拍子はいつしか少なくなりつつも彼のボーカルは高く球場に響いていた。
‘運命のいたずらと泣けるかな‘・・・・

2番からフルートが加わる
シンセ、とドラムが力強く最後まで彼のボーカルを際立たせると彼は、シャウトする・・・・

曲が終わると彼はいつものようにつぶやく

「どうもありがとう」
そう言うとステージを降りた。