1990年 3月
一人きり生きる君。背負うものは限り無い。
孤独や迷いは賢者が持つ宿命である。汚れなく生きることを望むがよい。
それが一番正しいだろうから。僕はたくさんの過ちを犯してきたが、君がその状況に陥る前に伝えたいんだ。よく聞いておくれ。
一人で生きることの大切な意味を・・・・・。出会いや触れ合いや人とのつながりは財産だ
本当の自分を見つける手だてにもなれば、嵐から身を隠すシェルターにもなる。ちっぽけな自分と見失ってしまいそうな君。
幸せを知るために犠牲にしてきたものを決して忘れないように・・・・・。それは知識であり糧だからだ。
欲望によって裏切られても、信じていたいじゃないか。ただ人は時にあまりに嘘つきなんだ。そして誰もが心に掟を持っている。
いつだって幸せを抱きしめていたいさ。信じていたいさ。すべてを捧げるもの。それが欲
望。
それが愛。その相反する二面性を持ったものこそが真実なのだから・・・・・。
そしていつか何故生まれてきたのか知ることが出来たならばいいのにと僕は思う。夜空に落ちてゆきそうな気持ちになった時に、この空の果てにもっと確かな幸せがあるのかもしれないと思ったんだ。
僕は今この世界で生きている。生まれたことに意味があるなら、
僕を求めるものがあるならば、この世界で覚えた戦いと幸せを伝えたい。
君と生きてゆくことすらも分け合えたらいいのに。ごらん人の心にはたくさんの他の人の気持ちが宿っている。僕は君のためにそれを受け止めたいんだ。この場所からずっと・・・・・。
君のためにも僕はここにいるから・・・・・。