1988年 1月
塀の中で尾崎は、ノートをもらって日々のことを書き綴っていた。
俗に獄中ノートとよばれるものである。
彼には思いを吐き出す物が必要であったのだろう。
日常から出される詩が詞になる昇華法というものが彼には存在していたのであろうし。
彼はシンガーソングライター、ミュージシャン多くの肩書きが存在しているのだが唄を詠む人ではなかったが歌い手であり詩人であり続けていたように感じる。
尾崎の身柄は戸塚にある留置所から東京拘置所に移されている。
再び塀の中での生活が始まった。