1986年 9月
マザーも事務所の人間をNYまでおくっていた。
この当時のマネージャーはファンにも知られている空田満氏ことソラチがまだ務めていた。
「あいつに呼ばれれば日帰りでも羽田から飛行機に乗った」
という有名な話もあるが、ソラチはこの頃マザーでの業務をこなしながらも近々マザーからデビューしようとしているロックバンド、レッドウォーリアーズの担当をしており忙しくもあったと思われる。
ソラチ氏を伴ったスタッフはNYで尾崎に会うと事務所が新設するレコード会社に移籍してほしいと力説した。
既に同事務所に所属するバンド、HOUND・DOGは尾崎と同じCBSソニーからレコードを出してきていたが、新レコード会社に移籍する事を了解していた。
尾崎はどちらにするべきかすでに追い込まれているが決断はしかねていた。