1990年 3月
風が吠えている。凍てついた街のネオンをすり抜け、俺はエンジンをふかし向かい風
に突き進む。
に突き進む。
風が吠えている。体がワイルドに震えている。
クレイジーな夜の流星のようだ。
サーベルは全てのものを突き刺す。俺の革のジャンパーは安物だが暖かいから、優しく君の肩にかけてあげよう。
走り続け見つめる青空は、明日の正義と夢を映し出すスクリーンのようだ。
女はしたたかだが安らかだ。子供達は清らかに微笑む。
男は誰も皆生まれながらにして兵士なんだ。わけもなく流れ落ちる涙のような小さな
暮らしを守ろう。
暮らしを守ろう。
おかしな奴。最低な男。自然の流れを抱きしめながら歌っている。何が一番大切なのかを知っているんだ。抱きしめておくれ。