1985年 7月17日 長崎市民会館
熊本から移動して長崎でのライブを行う。
ツアーというものを行っていると宿命的なものに出会う、疲れと緊張、今日集まっているファンの人々はこの日のことをチケットを取った日から心待ちにしているであろうし、その気分の絶頂は言葉では表現するには難しいであるが、尾崎にとっては毎日がコンサートのようなものである。
ツアーできた街に尾崎は繰り出して、ある日常へと行ってしまおうかと考えたことがあったようであるが、入念なリハーサルを終えた尾崎は1人、緊張を解くのと、メンバーやスタッフとのコミュニケーションを欠かさない。
本番1時間前尾崎は1人になって、街という日常へ逃げ出したい自分をその僅かな時間で現実へと引き戻してくる。
スタッフがライトで舞台袖へと案内する時尾崎はOZAKIになるのではないかと、筆者はこの頃の尾崎の思いや考えを最近そう読み、考えている。