1986年 8月
ダウンタウンでの生活が続く中レコード会社との契約更新についての葉なしが表面化してきた。
今まで一緒に遣ってきたCBSソニーとの契約を更新するか事務所マザーが新設する事務所に移籍をするか?
移籍をしてしまえば、当然これまでやってきた須藤氏とは一緒にレコードを作ることはできなくなる。
しかし事務所であるマザーの押しは強く、尾崎だけに限らず実家の朝霞へ行き尾崎家へも説得にむかうほどえあり、なんとしても自分の陣営に引き込もうと必死であった。
読者もご存知のことであると思うがこのときの尾崎はまだ20歳であった。
成人しており、物事を決める決定権は尾崎にあるのであるが、どちらにしよう・・
ということになれば親の影響力というものが強かった。
親が例えばマザーにしてみたら?
と促せばそちらに転んでしまうであろう。
しかし、業界の知識もなくまた尾崎に関しても後年のように詳しくなかったため選択をしかねていた。
この選択にはまだ時間がかかるが尾崎の運命にも大きく影響していく。