1986年 9月
9月になった頃尾崎の暮らしているNYのホテルにはCBSソニーの役員が訪ねてきていた。
契約更新のことを話し合うためであったが、尾崎は彼らが訪ねてくることすら忘れていた。
役員たちは
「痩せた」
という話を須藤氏から聞いていたが、役員たちが会った尾崎は痩せたという話に加えて話が進まずにいた。
「なにか麻薬のようなものをやっている?」
というような疑いをもちつつも尾崎に言ったことは契約を更新してほしいという話であり。
「こっちに来れば問題ない」
というようなことを言ったのではないかと推測するがこれはマザーも言っていたことであろう。
すべては本人が決めることであるが尾崎は2社の選択を迫られ決めかねる日々が続く。