1986年 10月
尾崎はある日、宮原氏にNY市内を案内しようと思い2人で外に出た。
道路に白い足跡が描かれていて、それをたどって行くと
「自由の女神像のところに行き着くんだ」
と尾崎は言う。
しかしそこまで行くには半日ほどかかり、途中怖いところもある。
と尾崎は言うが
「2人なら怖くないよ、冒険しよ!」
と足跡をたどりはじめた。
歩いているだけでも宮原氏には観光になったという。
時間が経つにつれ尾崎の表情は昨日のものよりは明るいものになってきたという。
久しぶりに会った友人との再会が大きかったようにも思える。
半日経って最後に「自由の女神」行き着く。
2人は笑顔で自由の女神像を見上げる。
少し憔悴し切っていたように見えた尾崎はこのとき、昔の尾崎に戻ったように見えたという。