メンバーを集めよう
1987年 1月19日 東京
オフィスのテーブルに座った尾崎は出されたお茶をすすりながらレコーディングについて話し出す。
朝から曇りだしっぱなしの空は冷たい風を送り出している。
尾崎はスタッフと世間話をするようにしゃべりだした。
「ギターの江口正祥とピアノの樫原伸彦を中心にしてメンバーを集めよう」
と尾崎は言う。
続けてお茶を飲み干すと宣言した。
「発売日はあまり決めずにいこう、いいものができたら出したい、レコーディングしても納得いかなければ出さない。そういうことがあってもいいよね」
と尾崎は言う。
事務所からは樫原氏にすぐに連絡が伝わった。
後日尾崎は樫原氏の自宅を訪ねることを約束した。
尾崎の音楽は少しだけ前に進もうとしている。