最近、俺はこんな事を考えている。
もう大分前の事になるけれど、このツアーが始まる少し前に
毎晩一緒に戯れていた仲間のうちの一人がドラッグで死んでしまった。
道を歩いてる途中で鼻から脳みそを垂れ流して突然死んだ。
その頃から、なんだか俺は、仲間っていうものを意識し始めるようになった。
そいつは2コ下の後輩で、いつも俺の顔を見ては
「尾崎さーん、今度コンサート行きますから」なんて、最後の日もそう言って・・・
毎晩のように一緒に居るっていうのに、そいつの叫びを誰も聞いてやる事が出来なかった。
仲間っていうものを意識し始めてから、イマまでの自分っていうのが
なんだかとっても、やらしい人間に思えてならなかった。
自分に解るものだけを取り入れ、解らないものは否定し。
それから俺達は、そいつを弔うように毎晩のように喧嘩に明け暮れた。
誰が強いというわけでもないけれど、必死で自分の弱さと戦っているように思えてならなかった。
人を愛する事が、そんな生半可な事じゃ出来ないと・・・