1985年8月25日 大阪球場
PM13時尾崎は来ないがリハーサルが始まる。
尾崎はゆっくりこの時ステーキを食べている。
舞台監督の江坂俊彦氏はそろそろ尾崎を含めて音合わせをしたいと提案すると。
メンバーと先に球場へ先行したマネージャーの空田満ことソラチは、
「とにかく先にやっててください、尾崎は何時に入るかわかりませんので」
「何かあったの?」
「何かあったというわけでもないけど、ギリギリまでこない感じがして」
「連絡はつくの?」
「さあ」
尾崎のいないリハーサルが始まる、13時を過ぎた頃、外の会場は列を作るファンで溢れている。
シートがしかれたピアノに、尾崎のいない「卒業」のリハーサルが始まるとソラチが尾崎の真似をしてメンバーに笑わせている。
それでもまだ尾崎はこない。