1986年 7月下旬
先日行われた須藤氏による尾崎豊を励ます会は終ったが尾崎は依然として歌うべきもをまださがしていた。
また彼に会いにきていた須藤氏の帰国も目前に迫っていた。
2人は時間の許す限り一緒に過ごしたが、時間は止れず、戻ることもできない。
最後の日に2人は散歩に出かけた。
尾崎は須藤氏に話し出す。
「須藤さん、しってますか?NYにはイーストリバーとハドソン川の2があってね」
と言うと
「おいおい、俺も昔住んでたんだよ」
と言い返すと尾崎は少し笑うと橋の下には川が流れており見渡せばビルのむこうには夕陽が沈みかけていた。
「なんだかこうしてると、昔を思い出しますね」
と尾崎は言うと
「そうだな」
と須藤氏は返した。
「NY・・・こんな所まで来て一体なにをさがしてるんだろう」
と言うと夕陽を見ながらなにかを感じたのか尾崎は言う
「須藤さんやりましょう!いいレコードを作りましょう!」
そう言うと2人はまたホテルへと歩いて帰っていった。
須藤氏は日本へ帰っていく、尾崎はNYに残る。
まだ尾崎のNYでの生活は続く。