1986年 11月中旬
佐藤氏と尾崎の話し合いが始まる。
そろそろ86年の年末も始まろうとしていた。
都内は21日からコンサートラッシュで
日本武道館ではテレビ局主催によるイベントが、この寒い季節であるが神宮球場でジャクソンブラウンがライブを行うことなどを話した。
マザーではHOUND DOGの全国ツアーが来月から始まる。
THE STREET SRIDERSのツアーも始まり初の武道館公演やRED WARRIORS の2ndアルバムもそろそろ作り始めようなどと尾崎以外の人間は活発であった。
周りはバンバン仕事をこなしてレコーディングやらツアーだといってリハーサルを重ねているが尾崎はNYで勉強を兼ねて暮らしている。
「そろそろ尾崎も戻ってみる?」
というような話をしながらも新しく作るレコード会社に尾崎を誘いつつ、佐藤氏は
「もうすぐ尾崎も21歳だね」
と切り出すと尾崎はその言葉にはよく反応した。
もうすぐ20歳じゃなくなる
この1年を無駄にしてきたわけではなかったけど覚えたのはドラッグやいけない習慣が多かった。
両親からも頻繁にかかってくる国際電話からは帰国を催促するものばかり
尾崎は
「そうですね、年内にはNYを引き揚げましょうか、海外でのレコーディングはまた考え直しで.....」
と話した。