1987年 5月
以前出ていたツアーの話がまとまってきた。
ツアータイトルは「TREES LINING A STREET 」
7月1日に始まり、本数は50本!翌年まで続くコンサートツアーでありツアー中には大きな会場でのライブやイベント出演を含めて以前よりも増して大掛かりなものになっている。
十代の頃にはホールツアーを30本単位で短い間に計3回。
こまめに全国をまわるツアーを行っていた。
今回の新ツアーもそれに準じながら淡々と全国をまわる行程になっている。
目玉となるのは最終日の日本武道館4DAYSであった。
コンサートは初日の茨城までの日数を数えると545日ぶりになる。
レコーディングで声が出ていても軽く数えても2000人近い観客達の前に再び姿を現すことに関して尾崎もまたプレッシャーと戦っていただろうし、同時にライブ・・・本番のブランクを感じることになるであろう。
尾崎はコンサートが好きな人間であった。
しかし十代で大阪球場や代々木体育館を満員にしてきた彼もNYから帰ってこれば昔行ったような地方を巡礼するような旅の毎日に再び戻りつつある。
1年半、545日という期間を経て尾崎は再びステージに立ちツアーに出る。
この日を待ち望んでいたのはやはりファンたちであったことは言うまでもないであろう。
アルバム作りと並行しながらツアーメンバーとの顔合わせ、リハーサルが始まっていく。
止められないツアーは目の前まできていた。