1988年 7月
話題は新作「街路樹」の詳細について触れられる。
「 「街路樹」ってタイトルはどこから?」
「これは、僕がNYの街を歩いた時、どこの道にも植木があったりとか(笑)街路樹が並んでいて、ものすごくNYってセントラルパークが大きいでしょう? 公園が半分くらい占めてるでしょう。そんなインパクトっていうのかな、そのこと自体にすごくびっくりしてね。」
「NYってビジネスの世界だったりとか、アートの世界だったりとか、人間自体もひしめき合っているような所があると思うんだけど。でも、その中で、春になれば芽をつけ、花を咲かせてって、そういう大きな公園が頭の中にずっとあって・・・」
「それから一歩出た時に大きな公園と街路樹っていうのが僕の胸にひっかかって、タイトルはそういう風に決めたんだけど。・・・街路樹っていうのは一体なんなんだろう。通り過ぎていく人々を見つめているものであり、また街路樹自身も街の風に吹かれ、車の排気ガスに揉まれたりとかね」
「深いですね。でもアルバムが発表されると、とってもコンサートがやりやすくないですか?」
「そうですねえ、そんなこともないですね・・・・」
「あっ、そんなこともない?」
「あの、コンサートのタイトルは「CORE」ってタイトルにしようと思ってるんですけど。毎回毎回自分の中で
「今回はこんなことをテーマに」
「・・・っていうのかな・・僕自身も僕自身に近づこうとした部分で、また逆に皆が僕を見ていく中でどんどんかけ離れていった部分とか、逆にもっと僕を知っていた部分とかね。そういう意味合いを含めて「CORE」っていうタイトルにしようと思ってるんですけど・・・」
と尾崎は予定されているコンサートについて語っている。