1985年8月24日 大阪球場
前日の大阪球場、ツアースタッフたちは前日から特設ステージを組んで翌日の本番に備える。
急遽チケットの追加販売も行われ、ステージのセッティングはセカンドベースの上に作られたステージの上で照明のセッティングとイントレの高台が建てられていく。
ハート・オブ・クラクションのメンバーは前日入り、夕方に大阪球場に入った、夕方PA、照明の仕込みが始まっていたが、思えばいつものホールではなく野外ライブのために照明のテストを行うには前日の夕方にしか行いないのであろうとこの情景を見たギターの鴇田靖氏は推測している。
ここに1人照明のチームとは別に参加していたスポットライトのエキスパートの森俊弘氏が観客席の一番上、スポットライトの位置にで鴇田氏と会話をされた際に
「こっから狙うの?」
「そう」
「だってこの距離じゃ、ステージの上の人の動きなんかミリ単位じゃん」
「うん、1ミリで大体10メートルくらいかな」
という会話をされたそうだが、最後に
「大丈夫だよ、絶対にハズさないから」
と述べたという。
ステージの上ではスポットライトのテストが行われており、そこに照明チームの北野和夫氏が指揮をとっており、
鴇田さんは話しかけると
「明日は全員をスポットライトで追うからね、どこに行っても上からスポットがいくよ」
鴇田氏はてっきりコンピューター制御によるバリライトを使用しているのかと思えば
1人1個ずつののスポットを動かして、本番に備えている。
この前夜真夜中まで球場でスタッフの声が鳴り響いた。