matagorou’s blog 尾崎豊 自由に生きられるかそして感動を得られるか

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大阪球場

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1985年8月25日大阪球場

 

ドラムビートが刻まれる中尾崎は舞台袖から現れた、大歓声と2万人の拍手が尾崎とメンバーそしてステージを左右からの手のひらを叩く音で包み込まれるような圧巻だ。

 

しかし尾崎は2万人を前にたじろくこともなく、いつものように12弦ギターをかけて、ギターを弾く観客の拍手と声が鳴り止むまで尾崎は歌わない。

 

1曲目の「米軍キャンプ」はいつもの調子でギター1本だ、この群衆を前に尾崎が歌った1曲目はその待ち望まれた尾崎が1人でほとんど表現する曲でなければならなかったのかもしれない。

 

静かに歌い、あげるとカウントが入る、一気にロックサウンドへと大転換を図る12弦ギターを無造作にローディーへと渡すとギターを持ち替えて、リズムをとる。

 

2曲目[Driving All Night」尾崎は叫ぶ
「今夜俺誰のために生きてるわけじゃないだろ」、そう歌えば先ほど腕にかけたギターをマイクスタンドを直しにきたローディーに渡し、歌うことに専念する、滝のように汗が流れる中尾崎は歌い続ける。

 

3曲目「はじまりさえ歌えない」
尾崎が弾き始める、イントロにメンバーたちのリードギターが加わる。
さっきと同じようにギターを投げ捨てれば、マイクコードが首にからまっていくが尾崎は気にせずに、歌っていく、その様を見

 

逃さずスタッフは直していく、安全に考えていけば最もなことだ。

 

4曲目「Bow!」になると再びギターを持ち歌い弾き始める。ギタリスト鴇田靖との絡みも決まり尾崎は叫ぶ、「あいつは言っていたね、サラリーマンにはなりたかねえ」

 

一度、ステージ上に引き込むと尾崎はドラムに合図を出す5曲目「街の風景」上着のジャケットを脱ぐと、歌詞にあるような人間喜劇を演じやがては肌着の黒いタンクトップだけになる。これまでの数ヶ月で書いてきたOZAKIよいうような姿に少し脱皮した感じもある。

 

歌い終わると、尾崎は12弦ギターを持って現れる。

 

6曲目「ドーナツショップ」もう夕陽は沈んでいるが、尾崎はギターを弾きながら語りかける
「夕暮れの街を僕は死を背負った1匹の小さな虫になって僕がいつか思い出を残してきた場所へ思いを馳せてみるんだ、しばらく歩いて坂道の途中のガードレールの脇に僕は腰をおろした。そして僕以外の誰かと何かをわかちあうために目を閉じていたんだ。

 

この街の中では僕以外のなにもかもが、僕を否定しようとしていた、僕はもうダメかもしれないと思ったんだ。
そんな時、僕右頬を照らす小さな灯りを見つけた、ちゅど僕の座っている場所からとても綺麗夕日がビルトビルの合間に沈んでいくところだったんだ」

 

と語り歌いだし、語りは続く。

 

「もうどれくらい目を閉じていたんだろう、何もかもが僕の観念によって歪められていく、そしてそれだけが僕の真実だ、さあ目を開けてこの狂った街の流れに持ちこたえてゆかなければ、こうして僕の目の前にいる君を抱きしめるために」



ギターを12弦から6弦にチェンジ、リハーサルで言っていた「ダンスホール」になるこのスタイルはルイードを思い出すことができる、1年と数ヶ月まえに尾崎は初めてそのステージに立った最後の曲がダンスホールであった。ツインギターにキーボードとスタジオていくとは違うライブでの良さを引き出すことになっている。

 

ステージ上段にあるピアノへと行く、ピアノに座とマイクを調節して語りだす。
「今日までに、今日で俺のツアーも終わるんだけど、その間に俺も含めて俺やメンバーやスタッフや俺たちも今日ここまでくるのにみんな涙を流してきた、俺が学校を辞めた時も友達とみんなが集まって、

 

俺が辞めてから俺の友達が続けて3人も学校をやめてしまった、そいつらが辞めるたびに俺たちは集まってそいつはすごく、ナンパなやつで、まあ日頃夢だとかそんなことを口にしないけど、だけど涙を流しながらこれが夢や自分が進んでいく道を暑く語っていた、いつも涙を流すとき、果たしてこれが希望の涙なのか、

 

それとも後悔した涙なのかって自分に問いかけてみる、たぶん両方なのかもしれないけど、他人が涙を流しているのをみて何か言ってやれるほど、自分はいい加減になりたくないし、ただ心から願うのは流した涙がそいつの人生にとっていつかかならず笑ってしゃべれるような、報われる涙になってくれることを祈っている。

 

8曲目「卒業」
ピアノに座った尾崎はまさに「卒業」のPVに出てくる姿そのままだ、ライトに照らされた尾崎のシルエットがネットに映し出される。

 

ピアノから降りた尾崎は12弦ギターを持って暗いステージを歩いてスタンドマイクの前で語りかける。
「一昨日の夜俺は、実家に帰って、夜中実家に帰ったんだ、サラリーマンんの兄貴と親父は夏休みなんかあるわけもなくて、それでもたまたま休みが一緒になって親父と兄貴はずっと夜中まで夜通し飲んでいた。

 

親父はやがて控えた定年の話をし、兄貴はもうすぐ結婚する。そして俺は兄貴に最近家のほうはどうだって?そう聞いたそしたら、朝が来て夜が来てただそれだけだってそんな街の中にも俺の思い出はたくさんあるんだ」

 

9曲目「坂の下に見えたあの街へ」
12弦ギターをかき鳴らしてステップを踏みながら尾崎はメンバーとの楽しそうに歌う。

 

照明は真っ赤になると尾崎はマイクの前で語りだす
「去年の夏は俺は、あんな高いところから飛び降りて、左足を骨折していたんだそれでやることもできず、トイレにはいるときも松葉杖で行かなくちゃならなかったんだ、それでも夜中になると俺の友達が車で迎えに来て夜の街を徘徊させてくれた。

 

だけど松葉杖で彼女に声をかけても誰も相手にしてくれなかった。そんなある日俺はいつものように朝帰って昼間目を覚ました
そんなある日のこと3年ぶりに俺の友達が訪ねてきたんだ、そいつは俺にあうなりこう言った。

 

尾崎お前も変わってねえな、そいつの、そいつの昔って言うと昔は暴走族をやっていて、頭は真金金だったけど、今じゃつい最近までまだ髪の毛を染めていたらしいぜ、ちょっと髪の生え際はまだ茶色かったけど、あとはだんだん黒くなりかけていた。

 

そいつはまた俺に言った、実はよう俺は親父になるんだ、もう昔みたいに悪いこともできやしねえ、尾崎みたいに夢や愛だなんて言ってやられないけど、まあ俺には家庭ってもんがあるからな、そう俺に言っただから俺は言ってやった、わかった俺もお前も自分らしく生きよう、きっと自分らしく生きることが一番素敵なんだ」

 

10曲目「Scrap Alley」
ギターを弾きながら尾崎は歌にも専念する。サックスとの絡みも決まり、間奏ではギターを連れて袖へと歩いていく、いつもとは違う少し広い特設ステージを尾崎はしっかり活用している。
間髪いれずに曲にうつる

 

11曲目「存在」
ギターをPA下にいるスタッフへと放り投げるとマイクを引き抜いて、歌いだすマイクはいつのまにかワイヤレスマイクになって尾崎を自由にステージへと行かせる、メンバーを前面に出しての絡みはこの球場での広さがあったからであろう。

 

マイクスタンドを持って足をスピーカへ乗せ、語りだす
「俺がまだ高校生だった頃の話を聞いてくれるかい? それは俺がまだ高校1年の頃のことなんだ、俺にはあんまり友達がいなくって、こうやって自分の席に座ってウォークマンを聞いていたんだ、テープの中身は例えばブルース・スプリングスティーンジャクソン・ブラウン佐野元春浜田省吾なんかを好んで聞いていたんだぜ、そんなふうに俺は休み時間1人でいつもモンモンとしていた、

 

そんな俺のことをクラスの連中はみんな、みんな、みんな白い目で見やがった、それでも俺は負けなかった!
休み時間も終わりのほうになって、俺は次の授業の支度をしていた、そうしたら今度はさっきよりもっともっと、もっと大勢で俺のことを白い目で見ていやがった、それでも俺は負けなかった!!

 

ある1人の少年が俺にほうに近づいてきてこう言ったんだ、ねぇねぇ尾崎クンなんでそんなに怒ってるの?
だから俺は言ってやったぜよく聞け、これがロックロールだ!!」

 

リハーサルで指示を出したキーボードが反響を考えてか尾崎の指定した高い音で演奏をしていく、そのキーボードに尾崎を含めたリードギターが加わる。
「みんな用意はいいかい? one--! two three four!」

 

12曲目「ハイスクールRocknRoll」はまさに観客と尾崎が一体になるような曲へと変わってきている。
尾崎が観客と一緒に曲を歌うように誘いをかけたのはまだ新しい話だ、しかし尾崎とメンバーは2万人の人々を前に踊り狂い、
曲はもう10分以上を超えている。ギターをもって間奏ではステージを飛び降りて客席へ飛び込もうとする尾崎を静止するガードマンとスタッフに囲まれてステージへと戻っていく。
マイクをもって尾崎は合唱を誘う、

 

ロックンロール! 踊ろうよ、ロックンロール!腐らずに、ロックンロール!手を伸ばせば自由は後少しさ~

 

最後のサックスソロでは尾崎のエアサックスが轟く。

 

ベースが響く中尾崎はカウントをいれてイントレに登る、リハーサル通り尾崎は目をつけたイントレへと走っていく、同時にマネージャーのソラチは尾崎を追いかけて一緒に登っていく。

 

13曲目「ScramblingRocknRoll」
尾崎はそのほとんどをイントレで歌う

 

自由になりたくないかい?熱くなりたくはないか?思うように生きたくはないかい自由っていったいなんだい?

 

どうすりゃ自由になるかい?自由になりたくないかい?君は思うように生きているかい?

 

尾崎の問いかけに観衆は応えていく、イントレを降りれば全力疾走にメンバーの馬跳び、マイクスタンドを全共闘の学生の持っている鉄パイプのように投げ出している。
少し肩で息をしていると、ドラムビートが刻まれる中、立ち上がり叫ぶ
「セブン・ティーンズマップ!」
14曲目「十七歳の地図」立ちすくんで歌う尾崎、合唱を誘うようにマイクを客席へと向ける姿を見せる。

 

ファーストステージのラストナンバー15曲目「愛の消えた街」になると尾崎はあらゆるところから汗が吹き出している。
最後の間奏で声が出なくなった尾崎はギターを叩き壊すパフォーマンスを行って汗でぐっしょり濡れた、タンクトップを脱ぎ捨てて、舞台から姿を消す。