matagorou’s blog 尾崎豊 自由に生きられるかそして感動を得られるか

Yahoo!ブログからお引越し完了です。matagorou もしくは17isamuです。よろしくお願いします。

大阪球場 アンコール

イメージ 1

尾崎は袖へ姿を消すと吐き気を感じ崩れる、熱烈な群衆の尾崎コールに応えるため尾崎は着替えて、出番を待つ。
最後のロックンロールまではまだ時間がある、メンバーが先に出て演奏を始める、尾崎は袖で今か今かと自分の出番を待ち、また観客も

「尾崎はまだか・・」
とそう思っていた矢先、尾崎は袖から飛び出して、リズムをとる。

尾崎は言う
「今日は本当にどうもありがとう、それじゃあ最後にもう1度ロックンロールをするぜ」

16曲目「Freeze Moon」
凄まじい消耗の中で迎えた最後のロックナンバーは尾崎を狂気の空間へと誘う。
尾崎は途中でメンバー紹介を行う
「それじゃあ今夜もこうして、真実へと向かって夜をプレイしてくれている俺の仲間を紹介するぜ
街の鼓動を奏でてくれているのはオン、ドラムス、吉浦芳一ベイベー!、

いつもファンクなビートを奏でているのは オンベース、田口政人ベイベー!

このメンバーの中では一番年上でいつの口髭と赤のシマのネクタイがとってもよく似合ってるのはオンキーパー、井上敦夫ベイベー!

いつも風に吹かれていて何をどこでやっているのかさっぱり見当のつかない男、こいつの家には電話がないんだ!オンギター鴇田靖ベイベー

甘いマスクでいつも何人の女を騙しているかわかりゃしねえ、またまたオンギター、江口正祥ベイベー!

このメンバーの中では一番新し顔、こいつの地元横浜でこいつがサックスを吹く夜は女が何人イッチまうかわかりゃしねえオンサックセフォーン阿部剛ベイベー!!

「俺たち!ハート・オブ・クラクション!!」

「俺を自由にしてはくれないかい?日常なんてもうまっぴらだ!、俺たちゃいつでも自由でいたいよ! 夜はいつでも凍りついていて置きっぱなしのバイクにまたがると昔みたいな気持ちになっちまう。ボンネットに寝転んだやつらはこの街で一番さみしい星をみつけ・・誰にもわからないような独り言を言ってはそっと手をかざす。

夜のイミテーションならすぐにボロは出やしないから・・・・ ぐっと魅力的なまでなら俺たちにならいくらでもできるだろ?
だけど、冷めたコーヒーカップを手にした彼女の目に・・ほんのちょっとした嘘でもバレちまいそうで、まいっちまう・・

いったいなんだったんだ・・・こんな暮らし・・・こんなリズムいったい・・なんだったんだ・・・
きっとなにも・・かもが違う!なにもかもが違う、なにもかもが違う」

尾崎はそう叫ぶとマイクの前に倒れる、サックスが吹くFreeze Moonのイントロについてメンバーと観客が必死に尾崎を起こそうと勇気つけ、リズムにのっていく。

「翼を広げ、風を求めて、風を読み取れダンス!」
終幕したと思いかければ尾崎はこうつなげる

「まだまだ走り続けることはできるかい? one-! two-! three! one! two ,one two,three,four!」

尾崎はカウントをいれるとメンバーたちと袖を歩き始め、馬跳びを繰り出すともう1度つなぐ。

「なあみんな夢はあるかい? 夢を追い続けてゆくことができるかい? 決して自分に負けたりしないかい?うまく言うことなんてできやしない、ただ俺は今夜こうして夢みたいに、今夜こうして夢みたいに、ずっと生きていきたい。だからもっと速く
もっともっと輝くまで俺たちは走り続けていかなければならないんだ、 Bye! Bye!」

尾崎は先にステージをあとにし、メンバーたちは最後のロックンロールを行って、袖へと引き上げる。

テントでは煙草を吸っている尾崎がいる、再度熱烈なアンコールを臨む尾崎コール、尾崎をよぶ声は途絶えることはない。
選択のときだ、これからアンコールで何を歌おう?

「ILOVEYOU一度やって引き込みます」
ソラチがそう言って周りに賛同を促す?決断は尾崎だが尾崎は少し視線をしたにずらしながらILOVEYOUを口ずさんでいる。

「ILOVEYOU、シングルでその後15の夜シングルでいく?」

「15の夜?」

「そうILOVEYOUシングルでやって、引き込んで15の夜シングルでいく?」
尾崎は最後まで悩みながら、でも15の夜・・とそう、つぶやくが
悩む時間もなく尾崎は行こうと誘いをかける、メンバーは先に準備をして、ステージへと走っていく。

「とりあえずILOVEYOU1曲!」
そうハッパをかけて階段を登りながら真っ白いタンクトップへと着替える。

スタンドマイクに立つと同時に「ILOVEYOU」のイントロが流れ出す
アンコール、17曲目「ILOVEYOU」
最後のバラードと尾崎は歌い込み最後に深々と頭を下げる、これが最後の1曲になるのかと思いつつ、時間は刻一刻と約束された終演時間へと近づいているが、尾崎はギターをもって人差し指を後ろにたてる、いつもの最後の1曲という合図だ、

18曲目「シェリー」
2条の光に照らし出された尾崎の瞳には涙のようなものも見える、感極まっているような情景と2万人が一体化しているような姿を見ることもできる。

シェリー俺は歌う愛すべきものすべてに」

伴奏も入ったころ12弦ギターの弦がプツプツと切れるのはもういつものことのようであるが、これはこの夜も同じことだ。
歌い終わるとギターを外し一言

「今日は本当にどうもありがとう、今日俺たちがここにこうしてこれたのはこのハート・オブ・クラクションとそしてたくさんのスタッフのおかげです。

俺が初めてギターを手にしたのが小学校6年の時だった、その時は登校拒否をしていて、そんな俺が俺のことをこんなに暖かく迎えてくれるなんて思ってもいなかった。

今夜俺たちをこんなに暖かく迎えてくれたことをメンバー、スタッフ一同本当に感謝します。本当にどうもありがとう、またいつかみんなに会いたいです、それまで元気でさようなら。

そう言うと尾崎はステージを降りて客席へタオルを振って別れを告げた。

その笑顔は少し2万人の人々から逃れられた解放感も少しは伴っていたかもしれないが、19歳、十代最後の夏を尾崎は見事制して、成し遂げた、そんな夜であったと筆者は推測する、またそれ以上の言葉を与えるのは尾崎には失礼ではないかと考えてしまった。