何度か書いているので知っている方も多いかもしれないが私は歴史小説の類いが好きだ。
この手の本を読み始めたのは中学生になってからだったのではないかと思う。
手に取った最初の作家は王道的でもあるがこの司馬遼太郎という作家であった。
彼は既に故人であるが、生前から自己の歴史視点ともいうべき視点、俗に呼ばれる司馬史観というものをもとに多くの小説を書いた。
代表的な作品には「竜馬がゆく」「燃えよ剣」、「坂の上の雲」などがある。
前置きが長くなったが、彼の作品は数多くあれどほとんど読んできたようにも思う、それと同時に彼の書いた作品から離れて少し時間が経っていた。
仕事が始まってからも本からは離れていなかったが家の掃除をしている際に懐かしく思い再び彼の作品を読み返していると彼の考えというものについて書かれているエッセイに関してはあまり読んでいないことに気づいた。
余談ながら~という表現は彼が好んで作品で使うものであるが、まさに彼が作品でみせる余談そのものが魅力のようにも読むたびに感じている。
そこで先日書店に行って、短編ながら彼の考えというものが載っているエッセイ集を適当に買ってみた。
彼は各々の作品で主人公を視点に多くの歴史の考えについて述べている箇所が随所に作品でも表れていたが改めてその考えや思いだけをまとめてあるエッセイ集というものを読むだけでもおもしろく思える。
司馬さんの小説には当時インターネットもない時代によくここまで調べたなあというような箇所がよくある。
そのために行う執筆前の徹底的な資料収集の話を私はどこかで書いているかもしれないので割愛させていただく。
久しぶりに手に取った作品は小説というよりはエッセイ集であったがとても満足している。
また彼の他のエッセイも読んでみたいと思うというのが正直な今の感想だ。