matagorou’s blog 尾崎豊 自由に生きられるかそして感動を得られるか

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宇都宮市文化会館

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1987年 7月2日 宇都宮市文化会館

ツアー2日目、尾崎は即日の移動でメンバーとツアーバスで栃木県宇都宮市にいた。
連続してのライブや移動といった風景はかつての十代の頃と変わらないものである。

リハーサルを終えてから本番までの時間の過ぎ方はあっという間であった。
開演時間が迫る中、SEがとまる手前には舞台袖に案内されて座っている尾崎がいる。

1曲目「街路樹」
昨日と引き続いて、轟く歓声の中新曲が届く。
2曲目の「LIFE」でも観客と合わない手拍子が続く中、ようやくローディーがもってきたギターをかけてカウントをいれる。

3曲目の「DRIVING ALL NIGHT」は序盤を盛り上げることになるのは昨日と何も変わらなかった。
4曲目の「BOW!」を終えると12弦ギターを引っさげて汗だくになった尾崎がスポットライトに照らされる。
観客の入りは2000人前後。

歓声が入り交じる中
「今日はようこそ」
そう単調な挨拶を終えるとバックに合図をおくって、またも新曲が始まる。
5曲目「街角の風の中」
あっという間に「失くした1/2」、「誰かのクラクション」「FORGET-ME-NOT」と進む。
「ILOVEYOU」を終えると尾崎は暗がりから明かりに照らされてマイクスタンドを抱え込みながらしゃべりだす。

「人が信じられなくなった・・・忘れかけていたものが・・・なんていうか、心や優しさやアイとかそれから正義とか、難しいことも簡単なこともわからなくなった。

そのあいだ・・・なにかう~んそれでも愛してくれるように祈っていた。

俺もずいぶん老けちまった。
もう20歳を過ぎて・・この曲はティーンエイジャーの君達にそれからいつまでもロックンロールし続けていく連中におくりたいと思ってるんだ。
「セブンティーンズマップ!」
そう叫ぶとカウントをいれて、バラードで包まれていた観客に火をつけた。
再びカウントを入れると同時に上着を客席に投げ捨てた。
11曲目「路上のルール」
12曲目には「存在」延々と続く間奏に尾崎は狭いステージをかけまわる。

シンセとベースでハイスクールロックンロールのイントロが流れる中尾崎はマイクスタンドをもって観客にしゃべりかける。

「みんな元気だったかい?、本当に元気だったのかい? All Right!俺がNYにいったときの話だ。
のんびりNYにいった俺は、初めて友達になったやつにこういうふうに言われたんだ
おまえひとりで愉しみなって

最初はその意味がどんな意味かわからなかった。
次に俺がマクドナルドでハンバーガーを食っているとある小学生が・・・小学生ぐらいのちっこいやつらが何十人も先生に連れられてやってきたんだ。
そいつらいきなり俺を見るなりこう言いやがった。

”Don't touch me, Rock'n'Roller.”
俺はそのとき気づいたんだ
俺は死ぬまでRock'n'Rollしつづけるしかないって
ついてくるかい!
COME ON! SAXOPHONE!

1,2... 1 2 3 4!
みんな俺が作ったハイスクールRock'n'Rollって曲を知ってるかい!?
みんな用意はいいかい!?
1! 2! 3!
…3!
……3!

はっきり言っとく、お前らそんなあ声の小さいようじゃあ
NYへはとても行けねぇな!
…3!
1,2... 1 2 3 4!
13曲目「ハイスクールROCK`N`ROLL」
ロックンロール、踊ろうよ、ロックンロール腐ら~ずに、ロックンロール手を伸ばせば自由はあと少しさ~

On Pianoと、ピアノに合図をおくると、ピアノソロが響く。
間奏が続く中、尾崎の友人がステージに乱入。

一緒にサビの部分を歌い続けながら尾崎は、お前たちそれを1回でも歌わないと俺はもう
歌ってる人愛してるよ!と尾崎はささやく。

俺は黒人に毎晩のように喧嘩を売られた!毎晩こう言われたんだ
”YOU GANNA TO FIGHT! TO FIGHT! TO FIGHT!”
”Okay,okay. You Will No Chance, No Chance.”
俺はその度にこの曲を歌っていたんだぜ!
みんな歌えるかい!
Come'n Baby!

Once More Time, Baby!!!

Now, Once More!!
サビを連呼して、サックスと絡み尾崎は曲を終える。

ベースがビートを刻みながら、13曲目「SCRAMBLING ROCK'N'ROLL」

「SCRAMBLING ROCK'N'ROLL!」
と叫ぶと、カウントを入れて曲が始まる。

叫び終えると、ピアノの前奏が鳴り響く。
14曲目「核」
俺の目を見てくれ いったい何ができる
ねえ ねえ ねえ ねえ Ahh-o

そう叫ぶと曲はフィナーレへ尾崎は曲が終るとステージをあとにした。
そこから続く熱烈な尾崎コール、彼を叫ぶ声はやまない。

ドラム、パーカッションでリズムが作られ観客の手拍子が続く中颯爽と再登場した尾崎は
「それじゃあもういっちょ、ロックンロールいくぜ!」
と言い歌い始める」

15曲目「紙切れとバイブル」
新曲のロックナンバーでシャウトすると間髪いれずに16曲目の「FREEZE MOON」へとはいる。

夜はいつでも凍りついていて
置きっ放しのバイクに跨ると 昔みたいな気持ちになっちまう
ボンネットに寝転んだやつらは この街で一番寂しい星を見つけ
誰にもわからないような 独り言をつぶやいている

彼女はいつもこう言った
「あなたはいつもそうやって
 優しさを穿き違えて 騙されているから」
いいんだ俺はそれでも…そう俺は何度もつぶやいた
誰にもわかりゃしないさ Oh-oh

と尾崎は語る。
続いて立ち上がるとマイクを片手に尾崎は客席を見つめながらしゃべる。

「今夜、こうしてまた集まってくれて本当にどうもありがとう!それじゃあ 今回のツアーから新しく俺と 一緒にロックンロールすることになった俺の仲間を紹介するぜ」

オン、キーパー、勝又隆一, Baby
オン、ギター、江口正祥, Baby!
オン、サックスフォン、阿部剛, Baby!
オン、ドラムス、伊藤真視, Baby!
オン、ベース、入江直之, タローちゃんBaby!
オン、パーカッション、西尾純之介, ジュンちゃんBaby!
オン、ギター、俺と同じ朝霞出身の・・関係ないか・・甲斐完治, Baby!
オンピアノ&プロフェッサー、樫原伸彦, Baby!

俺達ハートオブ・クラクション!


「一年半も休んできて またこんなに集まってくれて本当にどうもありがとう」

こんな風に集まって
なにか みんなと離れてるような気がしたんで
もう一度傷ついたり
本気で そんなものにぶつかっていくにはと思って…
もう一度ホントに走ることの意味をみんなにぶつけていくにはと思って
それが今夜 伝わっていたらみんなを まだ俺の仲間、クラクションって呼んでいいかい!?

いったいなんだったんだ こんな暮らし こんなリズム
いったいなんだったんだ…
きっとなにも!…かもが!…ちがう!
なにも! かもが! ちがう!
なにも!かもが!ちがう!
なにもかもがちがう!

サックスがパートを吹きながら、メンバーが集まってきてマイクスタンドを立てて尾崎を囲む。
Shalalalu La-lu La Da-du Da-du

夜の街も テレビの街も
俺たちにとってはどうでもいいことなんだ
風が吹くたび 俺達は煙草をふかし
最後の一本を吸い終えると 帰る金にすら足りなくなっちまう
いったいなにができる

なあみんな 夢はあるかい?
夢を追い続けていくことができるかい?
決して…決して自分に負けたりしないかい?
うまく言うことなんてできやしない
ただ、今夜こうして夢見たみたいに
今夜こうして夢見たみたいに 俺は生きてゆきたい
だからもっと速く
もっともっと輝くまで
もっともっと…もっともっと輝くまで
俺達は 走り続けてゆかなければ…

Bye, Bye, Bye! See You...

再びアンコールに応えて、ピアノに座ると歓声があがる。
18曲目「卒業」
続いてローディーに渡されたギターを手にしてギターで前奏をひきながら尾崎は言う

「今日は本当にどうもありがとう」

19曲目「シェリー」
最初から尾崎が弾くギターにピアノがハッキングに加わる形になっていた。
バンドの演奏が途中からはいり、フィナーレにはピアノが轟く。

肩で息をしながら、尾崎には感無量の笑みがあった。
「今日は本当にどうもありがとう」

そう言ってメンバーと客席に頭を下げると尾崎はステージを降りた。
ツアー2日目、宇都宮でのライブは終った。