matagorou’s blog 尾崎豊 自由に生きられるかそして感動を得られるか

Yahoo!ブログからお引越し完了です。matagorou もしくは17isamuです。よろしくお願いします。

秋田市文化会館

イメージ 1

1984年12月3日 秋田文化会館

ツアー初日、尾崎は秋田でライブを行う。

客電が落ちて、メンバーたちがはいると歓声が鳴る、12弦ギターをかき鳴らしながら尾崎が現れて歌う、野音での骨折以来でのステージになるが、1曲目は「シェリー」ギター1本で観客を引っ張ると弦がぶち切れてチューニングが狂った、音色となっていくも尾崎はそれを気にせず、最後に
振り上げた声で歌う

シェリー、俺は歌う、愛すべきものすべてに・・」

歌い終わるとその狂ったチューニングのギターで前奏を終えるとステージにギターを落として、尾崎のボーカルが冴え渡る。

2曲目「はじまりさえ歌えない」
スタジオていくより増したロックビートが会場を沸かせ、キーボードとスピーカーの上に登ったりと尾崎は大忙しだ、途中でギターをもって、ベーシストの田口氏と絡むと、最後に袖に置いてあるポカリスエットを口に含むと、観客に向けて吹き出した。

そうするとギターの前奏が休むことなく仕事を始める、3曲目「Bow!」アルバムにはまだ収録はされてないがルイード以来、新曲としてこれまでのステージで歌われてきた、ややロック調のアレンジに生まれ変わって、再登場ということだ。

ロックが終わると尾崎の顔は汗だらけだ、一息つくように、マイクの前で語りかける。

「俺はいつも解り合おうとして、随分慘めな思いをしてきた。それを、大概の奴等は俺自身のせいだって言う。だけど、俺を孤独にすんのは、お前等のその視線だ。解らないもんには、全て「NO」と言い否定する。俺はそん中で、どうやって愛し合うべきか考えていた。」

そう言うとドラムから曲へとうつる、4曲目「傷つけた人々へ」
休むことなく5曲目の新曲「誰かのクラクション」(のちのドーナツショップ)へとうつっていく。

6曲目に「僕が僕であるために」のイントロが流れ出すと観客たちは沸き返る、
僕が僕であるために、勝ち続けなきゃならない、正しいものはなんなのか」
19歳になった尾崎はまだ何が正しいのかその答えをさがしている、正確には答えをさがすためのツアーになるのかもしれない。


「街に来て色んなものに出会う気がする。 例えば車のクラクションが聞こえてきたり、人の悲鳴だったり、喧嘩話だったり そして一人ぼっちになると、いつも自分を見失いそうになる。
だけど、そんな時、自分が本当に何を、どれくらいの愛を 持っているだろうかっていうことが分かるような気がする。
みんなは街の中でどんなものに出会うのだろう。」


7曲目「街の風景」
以前よりも静かな、キーボードとエレクトーンが聞く曲となった、原曲に近い形になっており、スタジオで録音するさいに削った詩をそのままライブでは歌うことが尾崎には必要であるという。
この混沌とした詩の風景こそ街の風景という曲には重要ということである。

続いて8曲目「OH MY LITTLE GIRL
とうつっていゆく。

9曲目「反核
アトミックカフェで歌った姿が脳裏に彷彿させる、再びピアノでこの曲を披露すると、また座ったまま語りだす。


「おれも 今年の2月頃 学校をやめたってことがあって それから友達が まだ学校に残っている奴がいてそいつからいろんな話を聞いたりするけど たいがいの先生は俺のことを

「まあ尾崎も 悪いこといっぱいやったし 悪いことやったんだから彼がやめさせられるのも当然ね」

なんて そんなことを聞いてでもなかで 一番最後まで熱心に頑張ってくれた先生が こんなことを言ってた。

「教師なんて踏み台にしていきゃいいんだ」って

そんな風なことを言って 俺を励ましてくれたってことがあって俺も全然 もう学校とは関係なくなっちゃったけど 今度は自分自身を踏み台にして 生きていきたいと思う」

10曲目「卒業」以前のツアーでも完成したとは言えないものであったが尾崎が歌うメッセージ性の強い曲となっている、先ほどの「反核」といい、この「卒業」といい詩が溢れるように出る、19歳の尾崎の曲となっている。

「最近、俺の友達が1人父親になったんだ」
11曲目「Scrap alley」
そう話すとすぐに曲は始まる、まったくの新曲で内容は友人の話だ、次のアルバムに収録されるであろう、明るいロックンロールというべき曲だ。

「自分の感性でYES,NOをいえること、それがロックンロールだと思う」

「12曲目「ハイスクールRock`n`Roll」
バンドの絡みも決まりながら、最後の間奏を叫ぶとハープを吹きながら、リズムにのっている、この曲を歌っている尾崎はとても楽しそうに見える。


曲が終わるとベーシストがビートを刻む。
ポカリの缶を加えながら白い上着を脱ぐとしゃべりだす
「俺はバンドの連中を連れて街へ出た、そして人ゴミの中で思ったね、やっぱりロックンロールは街の真ん中のスクランブル交差点でやんなきゃだめだってね!」

13曲目「ScramblingRock`n`Roll」
歌いだす前にさっきまで弾いていたギターを投げ捨てると、マイクスタンドをさばいて叫びだす

「自由になりたくない?熱くなりたくはないかい?、自由になりたくないかい?、思うように行きたくはないかい?自由っていったいなんだい、どうすりゃ自由になるかい?、君は思うように生きているかい?」

野音で見せたパフォーマンスを思い出しながら、尾崎を見ると、狭いステージの中を尾崎はところ狭しと走り叫ぶ。


「まだロックンロールいけるかい? 街には色んなことがある。嫌なこともある。
お前らを悲しませるようなことはいっぱいあるさ。 俺自身も随分傷付けられる。
だけどロックンロールを忘れないでくれ。 それが永遠の俺たちのセブンティーンズマップ!」

14曲目「十七歳の地図
ギターを肩にかけると、乱暴で尖ったボーカルが聞こえてくる、ルイードで見せた客に訴え同時に突き放すような歌い方と十七歳歳の時に思い描いた歩道橋からの風景を垣間見えることができる。

15曲目「愛の消えた街」
歌いえると、ピアノの音が静かに歩み寄り、一つのライトに照らされた尾崎は語りだす。

「俺は、自由とか愛だとか夢だとか、そんなことを平気で口に出来る。 もちろん何度もバカだとか、全然解っちゃもらえないこともあった。
俺が、俺自身一番求めていることは、全てを受け止めるってことなんだ。
こんなコンサートに来て楽しかったから良かった。そんなんじゃないんだ。
たった一人孤独んなった時に、その時、目に写る全てのものを愛するってゆうの。

見ず知らずの今日隣に居る、見ず知らずの人や、手を取って何か叫べとか、そんなことじゃなくて、 たった一人の心の中で今自分が全てのものを愛している。俺はそう実感したい。そういつも願っている。

それが取り間違えると我が侭になったり、自分勝手だって取られたりする時もあると思う。
だけど、俺は、そんな心をいつまでも持ち続けたい」

16曲目「15の夜」
ハウリングが凄まじいボーカルと自由になれた気がしたという、不確かなことを突き詰めていく、なかステージは終わりを告げる。

「どうもありがとう」
と告げると尾崎はステージをあとにする。

熱烈なアンコールの声にこたえて演奏された曲それはまだできたばかりと言っても完成もしてはいない

17曲目「バーガーショップ
ここでメンバー紹介を挟み、尾崎はこれを最後にロックナンバーを締める。

「今日が最高だったかどうかは俺には分からない。 そして皆がこれからどうやって生きていくのか俺にも分からない。
俺がどうなっていくのかさえ自分でも分からない、ただ、新宿のディスコで俺が昔通ってた頃、皆とちょうど同じぐらいの そんな俺の友達とディスコに出掛けて、

その街で沢山の人間が 真夜中ふらつきながら寂しさを抱えているのを俺はずっと見てきた、きっと皆も、そんな想いをずっと胸に秘めていたんだと思う、今でも秘めているんじゃないかと思う」



次のアンコールからはバラードでフィナーレを迎える。

18曲目「ILOVEYOU」では観客が合唱する場面もあり、観客のテンションのあがりようは尾崎が再度アンコールに応えたことにより再熱している。

12弦ギターを持ち出してきて、キーボードが前奏を弾き始める。



今日は本当にどうもありがとう。みんなのために。僕のために、そしてすべての悲しみを背負った
人のためにこの歌を歌います

19曲目「ダンスホール
新宿での女子中学生殺害事件をモデルにした曲、孤独なダンサーという詩が残る。

尾崎のツアー初日はこうして幕を下ろした、これはほんの序曲に過ぎないちうことを尾崎は知っている。

ステージでの彼について触れたい。
このツアー初日秋田公演は観客動員としてもコンサートしても盛り上がっており尾崎にとっても後にこの秋田公演の映像をツアー終了後に見た際に「爆発している」「あがみたいなものを見せればいいんじゃないかって」と語っている。

上記後者の尾崎の発言に今触れると話は脱線するのでまた別の記事で触れたいと思う。
また映像に関しては1曲目のシェリーから彼は12弦ギターの音が狂うまで弾いている?映像から察するに弦が切れたのか?
少なくとも他に映像が残っているシェリーの中でも最も激しいのではないだろうか?

多く筆を用いることもできるが、このライブについては映像として存在するのであえて、多くのことを筆者が語らずとも映像を見ていただいたほうが、より感じることができるであろう。