1987年 7月4日 群馬県民会館
2日間のライブを終えてから1日空けて尾崎は群馬にきていた。
茨城、栃木でのライブは盛り上がりを見せたが尾崎自身はあまり納得がいっていなかった。
コンディションは悪くなくとも声やパフォーマンスはいいものではなく、自分に厳しい点は十代の頃からまったく変わっていなかったといっていい。
‘3時間でも足りないんだ‘
と尾崎は自分に伝えたい思いが多くあることを自覚していた。
NYから帰ってきて、ツアーを始めてみて2回やってみて気づいたのはオーディエンスが自分より若くなっていることであった。
彼は年月を経ても十代の代弁者であるようだ。
リハーサルを終えると、彼は楽屋でメンバーたちと談笑する。
時間は本番へと近づいていく。