matagorou’s blog 尾崎豊 自由に生きられるかそして感動を得られるか

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尾崎豊の軌跡を追う 二十代編

LOVE WAYの世界

1990年 5月 レコーディング中にアレンジャーの星氏と尾崎は楽曲アレンジに関してよく意見を出し合った。 「LOVE WAY」という曲には難解な詩が多く散りばめられているが「愛」ひとつだけをテーマにしていても本筋がよく見えない彼にしか描けない世界観が1曲の…

詩をかく

1990年 5月 尾崎の詩というものはノートによく書かれた。 この頃はワープロを駆使して清書されたものが多かったという。 「カドカワ」で新しく掲載されることなった詩は尾崎が撮影した写真と同時に載せられ題名を「白紙の散乱」として月刊「カドカワ」90年8…

執筆活動

1990年 5月 この頃連載小説「黄昏ゆく街で」のほかに短編小説を執筆し始め。 さらに詩と写真を組み合わせた新しい連載も決まっておりレコーディングとあいまって尾崎には無理がたかっていたと見るべきか・・ 長い空白のせいで意欲はあるが、仕事が増え自分の…

父が倒れる

1990年 5月 尾崎の父健一氏が脳梗塞で倒れるという事態があった。 元々の糖尿病からきたものであったという。 尾崎はレコーディング中でそこから病院にかけつけたとか。 父が倒れたことは尾崎にも大きなショックをあたえ、またレコーディングのストレスも加…

ストレス

1990年 5月 レコーディングがうまく進行しない尾崎は日に日にイライラしていた。 物にあたることもあれば人にあたることも多く。 難航しながらもレコーディングは続く。 時間が空くこともないが「カドカワ」での連載を抱えており原稿も書けば、新しく掲載す…

錯乱する尾崎

1990 5月 スタジオには須藤氏をはじめアレンジャーの星氏、そして事務所の担当者スタジオにつめていた。 尾崎は録音が自分の思い通りにいかないとよく暴れて錯乱した。 この暴れる姿には須藤氏も閉口し戸惑うしかなかった。 そんな尾崎が存在しながらもレコ…

区切り

1990年 5月 尾崎にとって1枚のレコードアルバムを作ることは、区切りをつける思いがある。 表面的に掲げたテーマは‘復活‘であり「誕生」であるが「街路樹」以後の尾崎は新しい二十代としての生活者としての音楽を提供していきたいという思いがこめられている。

スタジオにて

1990年 5月 スタジオにこもる尾崎と過ごすのは「壊れた扉から」以来の須藤氏で一緒に仕事をするというのも5年ぶりではあった。 それまでのインターバルに尾崎はNYへ渡米しレコード会社を移籍、ツアーを中断、逮捕、復活へと多くの道を経てここまでやってき…

ストレス

1990年 5月 レコーディングが始まってからの日々はスタジオに篭ることが多くなっていた。 その合間に原稿を書いたりと尾崎は多忙であった。 またベーシックトラックを作るまでの音へのこだわり、ボーカル録りのときにも思うように声がでなかったりと忙しさも…

セルフプロデュース

1990年 4月 新たに作られ始めた新作「誕生」は尾崎による初のセルフプロデュース作品となっている。 今までなにかにつけてはスタッフ任せで作ってきた十代の作品たちツアーやリハーサルと重なっていたりとトラックダウンまで立ち会った自分の作品は前作の「…

猛反対

1990年 5月 編集者会議で尾崎の特集を組む案には反対意見が多く出された。 活動再開の準備をしているとはいえ、表立った活動もなく何年も第一線から離れたミュージシャンの1人でしかなくなっていた。 しかし見城氏はこの反対意見を押し切り尾崎を月刊カドカ…

特集案

1990年 5月 活動再開の準備をしながらも尾崎は表立った活動はしておらず月刊カドカワでの小説連載が主であったがここで見城氏は尾崎の大きな特集を月刊カドカワで組むことを編集者会議で出した。 見城氏が尾崎の復活を後押ししていたことは確かであるが本誌…

会話

1990年 4月 レコーディングを始めて数日NY,LAから海外スタッフが東京のスタジオに集結した。 初めてやるスタッフばかりで最初は愛想笑いとつたない英語で会話をしながらも細かい指示には専門の通訳を介しての作業が行われた。

並行

1990年 4月 レコーディングと並行されて計画されたのは雑誌媒体への露出であった。 尾崎はこの頃自身で語るインタビューもあれば月刊カドカワで連載している「黄昏ゆく街で」の原稿を書き上げたりと久々に多忙な日々をおくっていた。

宣伝媒体

1990年 4月 尾崎は事務所をR&Sに所属しながらもマザー時代とは違い多くの自由が効くようになっていた。 それと同時に今の事務所の信頼もあってか尾崎自身の信頼も以前よりは増して回復していたのかもしれない。 当然事務所、レコード会社としては尾崎をこれ…

ダブルアルバム

1990年 4月 ダブルアルバムになるといいう話は製作中にあった。 話をさかのぼれば2ndアルバム「回帰線」こそ最初に2枚組みという案が出ていたものであったがオリジナル作品としては初の2枚組みアルバムとして「誕生」は送り出される予定でソニーとしても尾崎…

エンジニア

1990年 4月 ミックスのエンジニアに起用されたラリー・アレクサンダー氏・・のちに出す先行シングルにもクレジットされている名前である。 彼はビリージョエルを手がけたことから今回の製作に起用されたのであろうと推測する。 尾崎もしくは須藤氏の肝いりで…

要求

1990年 4月 レコーディングが始まってもすぐに仮の歌入れが始まるわけでもなく譜面に目を通すプレイヤーたちは尾崎の希望する音が出るまで試行錯誤が続く。 スタジオに缶詰になる生活が始まって間もないが彼らはもうストレスを感じている。 尾崎が音に関して…

スタッフ

1990年 4月 尾崎は今回プロデューサーを自分で担当しており、須藤氏は1歩下がったディレクターの立場であり、アレンジャーに以前書いた星勝氏また十代の頃からの付き合いである町支寛二氏もバッキングで参加している。 各プレイヤーは海外のミュージシャンを…

星勝

1990年 4月 楽曲のアレンジャーには星勝氏が起用され、彼は井上陽水氏の「氷の世界」を手がけたことでも知られる。 「LOVE WAY」をはじめ、収録される曲のアレンジを行った。 起用された理由は須藤氏の交流があったからであろう・・

黄昏ゆく街で

1990年 4月 月刊カドカワの4月号から尾崎の小説「黄昏ゆく街で」の連載が始まった。 初の長編小説として始まった。 内容は未完のためとても書きにくい・・ ここに書かずとも是非手にとって読んでいただきたい・・・

総力特集

1990年 4月 復活を賭けたアルバムを作るのが尾崎と須藤氏の目標であった。 それらと並行するように見城氏の尾崎の復活をかけた総力取材を月刊カドカワに載せる決意へと導かせた。 レコーディングは夏にかけて行われる行程で夏の終わりにはミックスダウン、そ…

カドカワ

1990年 4月 尾崎を支援している月刊カドカワの編集長である角川書店の見城徹氏は尾崎にカドカワでの紙面でなにか書かないかと提案した。 後に尾崎は音楽やインタビュー以外での自身の言葉で「小説」として思いを送信していく。 これもまた尾崎としては新鮮な…

宣伝活動

1990年 4月 復活を伝える媒体としてはテレビが最適であったがそんな声はかからない。 いやむしろあえてさけたのであろうか・・ そこで正攻法のように選ばれたのは雑誌であったが、尾崎は第一線からはすでに離れているミュージシャンの1人でもありレコーディ…

絞られた曲

1990年 4月 レコーディングのために絞られた曲は20曲復活を旨に作るのだからボリュームのあるものに仕上げるのが目標であったのであろう。 ソニー復帰作として、尾崎豊復活を掲げるためにも格好の材料となるべきだ。 海外スタッフを呼び寄せてレコーディング…

余談

1990年 4月 RED SHOES STORYで尾崎は置き忘れてきたギターを返してくれと歌っている。 内容は旧事務所マザーを皮肉ったものだ、The Street SlidersのEASY ACTIONではないがなにかを指すように歌ったものは久しぶりでもあった。 このギターは尾崎が街路術ツア…

誕生

1990年 3月 時計の針が二十四時間をまわると一日が終わり新しい日を迎える。 二十四歳の誕生日を迎えた時、僕は一人きりでそんなふうに考えていた。 あぁ、祝ってもらうにはあまりにも色々なことがありすぎて、僕はまた一人きりの誕生日を迎えていたんだ。 …

RED SHOES STORY

1990年 3月 いつもの店に駆けつけてさ、ダンスに明け暮れ、そこらじゅうの客にシャンパンをおごってやるのさ。 さぁ乾杯だ。色々なパーティーガールを口説いてやるさ。 笑い声が酔いの中に響きわたる。どうにかしてくれ。俺の儲けたお金は湯水のごとくあるわ…

MARRIAGE

1990年 3月 これ以上二人が離れ離れでいる必要もないだろう。つらい思いもたくさんあった。 でもようやく明日のことすら話し合えるようになってきた。 お互いの愛の深さを知ることは時間のかかるものなのかな。 ねぇ、僕らは二人いつも泣いてばかりいたよう…

永遠の胸

1990年 3月 一人きり生きる君。背負うものは限り無い。 孤独や迷いは賢者が持つ宿命である。汚れなく生きることを望むがよい。 それが一番正しいだろうから。僕はたくさんの過ちを犯してきたが、君がその状況に陥る前に伝えたいんだ。よく聞いておくれ。 一…